すこやか 2024 秋冬号 No.21
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2万01970腸があぶない!潰瘍性大腸炎クローン病大腸がん1980199020002010202010万(人)18万 食物繊維が注目されるようになったキッカケの1つは、冒頭で紹介したバーキット博士の研究報告です。アフリカの人たちが大腸の病気にかかることが少ないのは、食物繊維の摂取量が多いことによるというものでした。その後研究は進み、食物繊維は、便通をととのえるだけでなく、肥満や高血圧などの生活習慣病の予防や改善に効果が期待できます。(年) 日本は長寿国ですが、実はおなかの病気が増えています。大腸がんをはじめ、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症をともなう腸の病気が1970年代から右肩上がりで増えています。また、便秘や下痢を繰り返す過敏性腸症候群も若い世代を中心に増えています。その原因の一つに食物繊維の不足や動物性脂質の増加といった「食の欧米化」があげられています。4 「Big stools, small hospitals. Small stools, big hospitals. (大きなうんちであれば小さな病院ですむが、もし小さなうんちなら大きな病院が必要)」 これはイギリス人医師であるバーキット博士の1970年代の研究に基づいた言葉です。 便の量=食物繊維の摂取量で、これが健康に直結するという食物繊維の重要性を示しています。 今では、この概念に加えて、食物繊維の腸内での発酵も重要であることがわかってきています。今一度、食物繊維の重要性、そして食物繊維の腸内発酵について学んでいきましょう!(E)肥満ストレス免疫加齢食物繊維の有効性食物繊維食物繊維を味方につける味方食物繊維を知ろう!

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