01.乳酸菌生成エキスの機能と成分
乳酸菌生成エキスは、いわゆる生きた乳酸菌は一切入っていませ ん。一般的な乳酸菌関連製品との大きな違いは、ここにあります。含まれる成分としては、基本的に乳酸菌の分泌成分(代謝成分)や乳酸菌自体の分解成分(菌体成分)に分けられます。
大まかな機能面で分けて考えると、分泌成分は“なわばり成分”とも呼ばれ、自分以外の細菌の増殖を抑制し、逆に善玉菌の増殖を促すものと考えられています。そのため、腸内の細菌バランスに働きかけ、善玉菌優位な理想的な腸内環境を保つと考えられます。一方、菌体成分は、腸管免疫系に作用し、全身の免疫バランスを整える作用があると考えられています。事実、16株の乳酸菌を培養した上澄み液(乳酸菌の分泌液を含む培地)は、食中毒菌として知られる黄色ブドウ球菌の増殖を極度に抑制します。また、菌体成分の一部を取り出し(精製)、免疫細胞に作用させると免疫伝達物質であるサイトカインの一種の産生を促すことも実験的に確かめられています。実際の体内では、これら2つの作用(腸内環境の改善と免疫系の調節)は、複雑に相互に絡み合っています。「乳酸菌生成エキス」は、これらの複雑系に協調的に働きかけ、体内調和をもたらします。