腸をキレイにして免疫力を手にいれる!
新型コロナの特徴
欧州が “新型コロナ第2波” に飲み込まれ、その闘いが長期化しています。日本では、感染者の7~8割は軽症ですが、一方でまだ重症化する人も出ています。この症状の違いから見えてくる新型コロナの特徴があります。
それは、「このウイルスは個人の免疫力の影響が強い」ということ。無差別に人を重症化におとしいれているのではなく、免疫力の弱い人に手を出すウイルスだといえるでしょう。
よって、高齢者や持病のある人、妊婦など免疫力が弱い人は、よほどの注意が必要です。もちろん、若い世代も感染数が拡大していますので、世代を問わず、免疫を落とさないことが大切です。
免疫力とは
私たちには、侵入してきたウイルスや細菌を排除するしくみがあります。それが「免疫」。体内に病原体が入ったとしても、体に備わる免疫システムが、撃退するために働きます。このシステムが十分に働いて、ウイルスなどの外敵を駆逐できれば、発症せずにすみます。排除できなければ発症。この差こそが「免疫力」です。
腸内環境と食事がたいせつ
病気を防ぐ免疫細胞のおよそ70パーセントは、「腸」でつくられます。これらの免疫細胞と深くかかわっているのが腸内細菌。100兆個もの腸内細菌と免疫細胞がタッグを組んで外敵から身を守っています。たとえば乳酸菌は、増えると免疫力が増強されることがわかっています。
ですから、免疫力を高めることは簡単。腸内細菌の種類と数を増やせばよいのです。そのためには、腸内細菌が喜ぶ、栄養ある食事を心がけましょう。
【免疫に効く食事】
- ・食事の6割を野菜や豆類にする。
- ・発酵食品をとる。
- ・食物繊維とオリゴ糖(大豆やゴボウ、たまねぎ、にんにく、バナナに豊富)を意識してとる。
- ・加工食品はさける。
- ・ステーキを週に2回食べる(特に50歳すぎたら)
- ・白米やパンなどの糖質は控え気味に。
寝る、動く、好きなことをする
「免疫力」は、睡眠、運動、メンタルの状態にも大いに影響されます。
たとえば、不安やイライラがつのると、免疫力は低下します。免疫の7割は腸でつくられますが、残りの3割は「心」でつくられるからです。
免疫力は、どこかにマイナスの要素がのしかかると、とたんに落ちてしまいます。そのときに病原体に感染すれば、発症してしまうことになります。ぜひ、次にあげる項目を取り入れてみてください。
【免疫に効く生活習慣】
- ・努めてでも笑顔。陽気に楽しく、好きなことをやる(ストレスになる報道などは距離をとる)
- ・ウォーキングなどで足の筋力を衰えさせない。
- ・よい睡眠(私たちの睡眠中に腸内細菌は活発に働く)
- ・朝は太陽の光を浴びる。
- ・呼吸は、ゆっくり吸って、ゆっくり吐く。
- ・喉がかわく前に水をのむ。
- ・入浴と足裏マッサージで血行促進。
新型コロナウイルスにおいては、たとえ感染しても、軽症あるいは重症化しないことが最も重要だと私は考えています。(免疫が頑張っている証拠)
ワクチンや特効薬が未だ出てこないため、不安に感じている方も少なくないことでしょう。でも、私たちはこのウイルスに関して何もできないわけではありません。自ら免疫力を強化することを日々一つずつ実践していけばよいのです。
それが今回のウイルスに限らず あらゆる病気を防ぎ、健康に生きていくためにも最善の方法だと思うのです。
profile
藤田 紘一郎(ふじたこういちろう)
藤田 紘一郎(ふじたこういちろう)
東京医科歯科大学名誉教授、医学博士。専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。マラリア、フィラリアなどの免疫研究のかたわら、「寄生虫体内アレルゲン」、「ATLウイルスの電線経路」の発見など多くの業績をあげる。また免疫学を下敷きにしたユニークなエッセイストとしても活躍。著書に『笑うカイチュウ』(講談社・科学出版賞)、『清潔はビョーキだ』(朝日文庫)、『腸内革命』(海竜社)、『病気にならない乳酸菌生活』(PHP文庫)、『腸で寿命を延ばす人、縮める人』(ワニブックス)など多数
当社は“腸の大切さをより多くの方にお伝えしたい”という先生のご意思に共感し、先生が長年続けてこられた啓蒙活動を少しでも引き継ぐべく活動してまいります。(藤田先生のご家族にもご了承いただいております)
なお、藤田先生のご出身大学であり、名誉教授も務められていた東京医科歯科大学の基金の理念にも賛同し、医学生育成にも微力ながら支援してまいります。
株式会社ビーアンドエス・コーポレーション
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